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江戸時代、長崎の出島から荷揚げされた砂糖が運ばれたシュガーロードこと長崎街道。
その経由地である佐賀は、丸房露(まるぼうろ)や小城の羊羹といった銘菓で知られている。

そんな佐賀を代表するお菓子・丸房露の名店が鶴屋だ。

徳川三代将軍・家光の治世であった1639年に初代・善右衛門が創業し、佐賀藩の御用菓子司となって以来、現在まで続いている老舗で、代表銘菓の丸房露は、二代目・太兵衛が出島でオランダ人から学んで佐賀に持ち帰ったと伝わっている。

その味は、代々改良され、帰郷時に立ち寄った大隈重信が「他に類例少なき風味」と気に入った程。
後に、11代目善吉が職人を伴って上京し、大隈邸内の一隅に竈を築いて丸房露を焼いたという話も伝わっている。

現在も小麦粉、砂糖、鶏卵に蜂蜜を加える昔ながらの製法で作られており、1個から小売りされている。

佐賀駅前にも店舗を構えているが、やはり佐賀城内からすぐ近く(徒歩10分程度)にある本店に訪れたい。

店内で頂いた丸房露は、硬すぎず、スポンジから甘味が伝わってくる食感が心地よく、お茶と大変マッチしていた。


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大隈、そしてきっと他の七賢人も、この丸房露を「美味しい美味しい」と食べていたのではないだろうか。

参考資料:鶴屋パンフレット、店員さん情報

【基本データ】
営業時間:
佐賀本店:午前9時~午後7時(元日を除く) 
佐賀駅前店:午前8時~午後8時
佐賀銘菓 元祖丸房露 5個入り440円(税込 ※2019年10月現在)



アクセス方法:
佐賀駅バスセンターからバス(佐大・女子短大線)で与賀町へ。降車後、徒歩約7分。