チブサン古墳から遊歩道を歩くと、オブサン古墳がある。
古墳時代後期の築造と推定され、入り口周囲に突き出した部分を持つ円墳で、石室にはチブサン同様、2つの部屋がある。
残念ながらこちらも盗掘に遭い、石室奥の石屋形は跡形もないが、個性的な外観は一見の価値がある。
また装身具、武具類などが内外より出土しており、解説と共に展示されている。
オブサン古墳の特徴といえば、古墳時代のみならず後世でも歴史の舞台になっていることだろう。
平安末期には、地場荘園の有力者が墓所に選び、江戸時代には安産の神様として信仰された("オブサン"の名も"産さん(うぶさん)"が由来のようだ)
さらに明治に入り、西南戦争が起こると、この地が政府軍の陣地に利用され、石室内の閉塞石など多量の石材が運ばれ、防御壁が造られた。
最左に展示されているのが閉塞石。右下などに見られる穴は、西南戦争での銃弾跡。
現在の姿は、昭和に入り、築造当時の姿に復元されたものだ。
古墳研究家のまりこふん女史をして「一番好きな古墳」と言わしめたというオブサン古墳。
近くには古墳の森、さらには西南戦争関連の碑もあるので、歴史ファンは、チブサン古墳と合わせ、訪問をお勧めしたい。
参考資料:
肥後古代の森 山鹿地区散策マップ(山鹿市立博物館)
閉塞石説明板
山鹿市立博物館 学芸員様の解説【基本データ】
営業時間:終日
入場料:無料
アクセス方法:
鹿児島本線「玉名駅」もしくはJR「熊本駅」からバス「山鹿バスセンター」~「博物館前」下車後、徒歩約15分。
営業時間:終日
入場料:無料
アクセス方法:
鹿児島本線「玉名駅」もしくはJR「熊本駅」からバス「山鹿バスセンター」~「博物館前」下車後、徒歩約15分。
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